出社早々

休み明けで、出て早々、田口が暴走していた。

田口はウゴウゴ言っていていまいち何を言っているかよく分からない、そのしゃべり方と風貌から彼のことを、「ゴンタ君」と命名する。

ゴンタ君は課長なのにもかかわらず、何故かコードを弄っている。

改造仕様書も書かず、テスト仕様書も書かす、思いつきで適当に勝手に直している。でもって、担当者からソースが変更されていると突っ込まれている。

担当者とゴンタ君が訳の分からないやりとりをしている。担当者は、一応課長のゴンタ君に気を遣って話しているのだが、ゴンタ君は所詮ゴンタ君なので、いまいち何を言っているのか分からない。話が通じていないのである。

いい加減、話が漏れ聞こえてくるだけでイライラする。

しょうがないので、ゴンタ君に説教。

そもそも、そういういい加減な作業の積み重ねで、このプロジェクトは泥沼になったんじゃないの？　なんで、あんたはそう勝手な作業をするかなぁ。どういうつもり？

そんな勝手な作業は認められない。元に戻せと。

そしたら、また、バックアップが圧縮されているからどうのこうのと、見当違いの事を言い出すし。

ゴンタ君の寝言にいつまでも付き合ってられん。

んな、方法はどうでもいいから、とっとと戻せ。戻し終わったら報告しろ！！

と、ちょっと声が大きくなちゃった。こういうことすると、周りが引くから、みんながいるところでやっちゃいかんのよねぇ。

僕も、もうちっと気を付けねば。