若者へ期待

2004年12月22日 お仕事
若者が、客先への提案資料の作成を依頼されていた。

よくわかんないところにきて、苦心して考えたものが、むげに扱われてしまうので、彼は少しへそを曲げているようだった。

まぁ、支援課長の依頼のしかたも漠然としているので、全く経験のない若者には、支援課長が一体どんな資料を要求しているのか想像もつかないのだろう。

でもって彼は、ここの部署で扱っている技術が他とは違っていて、面白そうだということで、ここの部署を希望してやってきている。

そんな彼は、どうしても技術に目がいく。しかし、技術は手段であって目的ではない。提案資料には提案の目的がはっきりさせられていなければ、何を提案したいのか上手く伝わらない。

提案するにあたって、お客さんが何か困っていることがあって、その困っていることを解決するための最善の策を考えた場合に、我々の技術が手段として選択可能であるとわかれば使えばいいし、そうでなければ別の手段を考えるか、仕事を引き受けないという判断もありうる。

手段にばかり目が行きがちな彼に、そういう説明をしてみたが、彼にとっては理解することは、なかなか難しいようだった。

素直で、やる気があって、どんな仕事でも好き嫌い無くやる彼なのだが、今日はそんな彼の頑固な一面をみてしまった。

彼は、「自分に考えられるのはここまで」と枠をつけてしまって、これ以上要求するなら、支援課長自身が書いてくれというようなことを言っていた。意外に頑固なのね。

彼は、慣れていないせいか、自分の考え方に自分で枠をつけてしまっている。

SEの仕事って、お客さん自体も何をしたいのかよくわかっていない事が多い。お客さんが本当はどうしたいのかお客さんに気づかせるというのも仕事のうちだったりする。

枠を付けた考え方では、問題を解くことはできても、そもそも問題が不明で、問題を探すところから始めなければいけない場合、どうしても多くのことを見落としがちになってしまう。

今回の提案書に関しては支援課長と彼の間の溝がちょっと深そうだったので、僕が間に入って支援課長のイメージを彼に伝えることにした。
こういう手順で考えていくと、こういうアイテムが浮かび上がってくるから、この辺のことを資料としてまとめればいいんじゃないかと、あらすじも考えてやった。

これで、大枠の要領は理解できるはず。今回は、ほぼ答えを教えるような形になってしまったが、次回は自分で考えられるように頑張って欲しい。

彼には期待しているので、この先、枠を外した考え方ができるように、訓練を続けて欲しいものだ。

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